【新春インタビュー】キューピー社長 三宅峰三郎氏

キユーピーの渋谷本社が完成し、1月18日に本社機能が移転する。渋谷オフィスを市場づくり、仙川キユーポートがものづくりと新価値づくり、みらいたまご(研修センター=府中市中河原)が人づくりと首都圏3拠点を有機的に作用する体制が整う。そして今期(15年12月)から新たな中計がスタートした。三宅峰三郎社長に15年を振り返りつつ、16年以降の展望を大いに語っていただいた。

-15年を振り返っていかがですか

三宅 食品業界にとっては、天候不順や円安による原材料の高騰など経営の変動要因がいろいろあった年。消費増税後の防衛感から節約志向が進み、内食回帰が見られた。一方、外食では、好不調が2極化しているようだ。こうした中で、お客様の需要を掴んだのが、「健康」や「少し贅沢」といった切り口。中でも、アマニ油やチアシードなど、新たに脚光を浴びた食材があった点には注目したい。いずれにしても、単なる価格訴求では評価されない時代になっており、新しい価値をどう訴求するかが、課題になっている。