農家と二人三脚で大豆調達/丸美屋「大豆の自給率向上の取り組み」【食品産業技術功労賞】
![第54回食品産業技術功労賞 サステナビリティ部門受賞](https://www.ssnp.co.jp/uploads/2025/02/54kourou_31_marumiya.jpg)
持続可能な原料調達を実現するため、原料大豆の自社調達や国産商品の積極展開に取り組む。大豆の自給率は6~7%(油糧用など含む)と低水準で推移する中、将来的に自社商品の国産比率を5割まで向上させる計画だ。
グループの農業法人・農匠なごみでは、大豆を中心に農作物の生産を行い、丸美屋商品に使用している。
また、大豆の自給率向上には、国産大豆の消費拡大も不可欠だ。同社は2025年春、地元九州において高い配荷率を誇り、学校給食でお馴染みの納豆「パワーキッズ」シリーズを国産大豆100%にリニューアル。子育て層の支持が高い同シリーズを国産化することで、ニーズに応えると共に、将来的な需要獲得も図る。
近年の新商品は、国産大豆で開発。例えば、簡便性とサステナブルを実現した「スティック納豆」(2020年発売)は、味付きでたれを混ぜる手間が無く、トレータイプに比べプラ使用量を低減。
国産化を進めることで、原料調達先の偏在化を解消し、フードマイレージ短縮にもつなげる。
「食品産業技術功労賞」は、食品産業新聞社が1971年から実施する顕彰事業。食品産業の発展に著しく貢献した企業、または個人、団体を顕彰するもの。部門は、「商品・技術部門」「資材・機器・システム部門」「マーケティング部門」「サステナビリティ部門」「国際部門」「地域創生部門」の6つがある(2024年時点)。
「第54回 食品産業技術功労賞審査」の選考委員(敬称略)
▽一般財団法人食品産業センター理事長 荒川隆
▽国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構食品研究部門所長 髙橋清也
▽国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所理事国立健康・栄養研究所所長 瀧本秀美
▽独立行政法人酒類総合研究所理事長 福田央
▽独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)農林水産・食品部長 森下興
▽日本チェーンストア協会専務理事 牧野剛
▽食品産業新聞社代表取締役社長 馬上直樹
〈食品産業新聞 2024年12月2日付より〉