〈シグナル〉献立会議が食卓を救う

 
コロナ禍における大きな変化として、会食がなくなり、毎日、家族と食事をするようになったことを第一に挙げる読者の方も少なくないだろう。食卓の重要性をひしひしと感じているのではないだろうか。
 
調理器具などを展開するデロンギ・ジャパンは2021年6月、「らくらく食卓を考える会」を発足した。「ママプロジェクトJapan」と「ファザーリング・ジャパン」というママ・パパを代表する団体との三者協働で、食卓が抱える課題に向き合う啓発プロジェクトだ。
 
ここで提案しているのが「食卓」というものを広く「献立―買い物―仕込み―仕上げ―食べる―後片付け」の6段階の循環ととらえること。技術が必要となる、料理の協力は難しいとしても、広い意味の「食卓の協働」はできると提案する。
 
配偶者をもつ女性を対象に行った調査によれば、食卓のストレスとして、最も多くの人が挙げたのが、食卓の出発点となる「献立を考えること」だという。料理自体は邪魔になるからと、むしろ手伝ってほしくない向きもあるようだ。
 
献立作りのストレスを緩和することが食卓を救う。当会で提案するのが、家族がリビングに顔を合わせる週末に「献立会議」を開き、1週間分のメニューを決めてしまうことだ。
 
先週おいしかった献立や今週食べたいものについて家族が会話をすることで、お互いをより深く理解し、もっと仲良くなれるチャンスにもなる、と勧めている。
 
〈食品産業新聞 2021年7月15日付より〉