もちもち感・価値を再訴求 ロッテアイス「雪見だいふく」
「今までは季節(冬)やシーン(こたつ)を限定し35年前から進化していなかったが、今後は夏も楽しめる年間ブランドとして定着させる」(同社)。
「雪見だいふく」誕生は1981年。冬にアイスを食べる習慣がなかった時代に、秋冬にもアイスをおいしく食べてほしい想いから、冷凍下でもふっくらもちもちした食感のアイスを独自の製法で実現させた。冬アイスの元祖ともいえ、その独自性で同社アイスブランドの中のNo.1の認知率となっている。
開発背景や商品特性から個食(現在130円)の販売期間は冬季限定だったが(マルチは通年販売)、「調査すると実は夏季に販売していない中で、『爽』『クーリッシュ』よりも認知率は高く、上期の購入意向率も高い」ことが分かり、16年春に北海道と九州で、17年春に東北と関東で順次通年販売を開始、雪見ブランド売り上げは今年4~10月で前年比22%増で推移し、通年化効果もあり同社の売上上位3位ブランドに上昇している。来春は中部~関西で通年販売予定で、年間ブランドの定着を全国化する。
夏も売っているアピールは、関東では今夏に土屋太鳳さんのテレビCMと、店頭資材による売場訴求の連動で大々的に行い、認知が進んだ様子。業務用の雪見だいふくからヒントを得た47都道府県レシピ提案も話題となり、おしるこや安倍川もち風などにアレンジして食べる楽しみ方もSNSで広がっている。
「毎年3月の終売していた時期に、今年はひなまつり企画を仕掛けてまた売り上げの山を作る」。11月18日「雪見だいふくの日」で盛り上げたムードを年末年始につなげ、3月はひなまつり企画で、年間安定した売上げ規模を目指す。
〈食品産業新聞2017年11月20日付より〉