鼓月「千寿せんべい」初のコンビニ販売、職人が作る“味”のこだわりとは? 関西のセブンイレブンで順次取り扱いスタート
「千寿せんべい」がコンビニエンスストアで取り扱われるのは、商品誕生以来、57年の歴史で初めて。
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鼓月によると「千寿せんべい」は、1963年(昭和38年)当時、“新しい時代にふさわしい美味しさの菓子”を求めてドイツの機械を取り寄せて生み出した“ヴァッフェル”菓子(ヴァッフェルはドイツ語でワッフルの意)。波型のクッキー生地にクリームをはさむという、それまでの和菓子になかった素材と製法を用いて誕生した。
名前の由来は、波間に飛鶴の影が映るおめでたい情景を表し、千代の寿ぎを願って「千寿」と名付けたもの。発売から半世紀以上を迎えた今も、鼓月では「千寿せんべい」の美味しさへの追及を続けているという。
商品特徴である“なみなみ”の形は、専用の鉄板でつくられる。サクッと軽やかな生地は、グルテン形成が少なく、よりソフトな食感と口溶けの良さが得られる菓子用小麦粉“宝笠”と“国産小麦粉”を独自配合した専用の「千寿せんべい粉」を使用。その日の湿度や温度・天候を見極め、職人が火加減を判断している。
中にはさんだシュガークリームは純度の高い粉糖をもちいた、ふんわりとやさしい甘さ。いつも変わらない美味しさになるよう、季節や温度によって配合を調整。生地との相性がベストであるよう、日々心掛けているという。
鼓月ではこれまで、路面直営店と百貨店を中心に「千寿せんべい」の販売を続けてきたが、「コロナ禍において生活圏内でより便利に千寿せんべいをお届けしたい」との考えから、今回のコンビニ販売を開始するという。3月末から京都府内約260店舗のセブン-イレブンで第一期テスト、7月初旬から第二期テストを実施し、京都府内合計310店舗に販売店舗数を拡大した。
そのテスト販売の実績を踏まえ、今回は京都府に加えて大阪府・兵庫県・滋賀県・奈良県・和歌山県内のセブンイレブン約2400店舗に取り扱い店舗を拡大し、正式な販売を開始する。
鼓月「千寿せんべい」
鼓月は今回の施策について、「コンビニエンスストアでの販売好調により、新たな顧客層にも京菓子のニーズがあることが分かりました。長年ご愛顧いただいている千寿せんべいの味をより多くのお客様にお届けするため、オンラインショップの強化やコンビニエンスストアでの販売など、時代の変化・お客様のニーズに合った新たな挑戦を続けて参ります」などとしている。
◆「京菓子處鼓月」公式オンラインショップ