鈴商×タツノコプロ「テング ビーフステーキジャーキー 薄切り SLパッケージ」で異業種コラボ
米国LA生まれの「テング」は、1983年に鈴商が輸入を開始し、2013年からは主要商品を国内製造に切り替えている。近年では酒のつまみというイメージの定着とユーザーの高齢化が進み、女性や若年層の開拓が課題となっていた。鈴商によると、過去のアンケート調査では、味や肉質など中身に対する評価は高いものの女性からは「食べたくても買いにくい」「恥ずかしい」というパッケージデザインに対する声が一定数あったという。
こうした状況のなか、人気アニメ「ハクション大魔王」「ヤッターマン」などを手がけるタツノコプロがクラフトビール「新橋SLビール」のパッケージを制作し、同品に合うつまみとして「テング」が浮上。両社は意気投合し、食品とアニメーションという異業種のコラボが実現した。昨年10月の「鉄道の日フェア2021」イベントの一環で約2週間の販売を行い、このほど本格的な販売に乗り出す。
「テング ビーフステーキジャーキー 薄切り SLパッケージ」は、「旅」を意識して開発した。通常品と同じ味付け、同じ品質の肉を薄切りの一口サイズにすることで購入しやすい価格で提案する。持ち運びや間食に便利なチャック付き。20g、320円。
鈴商営業部課長の小菅敦氏は、「展示会に出展した際、来場者の反応がよかった。これまで課題となっていた新しい顧客層の獲得が期待できる」と話す。
パッケージデザインを担当したタツノコプロクリエイティブディレクターのモギシンゴ氏は、「誰もが見たことのあるトランプの中でも、最強のカードとされるスペードのエースをイメージした。商品のテーマカラーの赤と黒、テングマークの大胆さを踏襲しつつ、ハンドペイントにすることで女性や若年層が手に取りやすく、簡単に真似できない、売り場で目にとまるオリジナリティを提案する。配色にユニバーサルカラーを採用し、見え方のバリアフリーにも配慮した」と説明。
さらに、今回のコラボについて「これまでに無かった斬新な組み合わせを形にしたことで、商品自体が広告効果以上の話題喚起につながり、ブランドがこれまで以上に賑わうことを期待している」と語る。