「第4回 アレルギー対応スイーツコンテスト2022」プロ部門1位は「小悪魔ムースショコラ」、地産地消に取り組んだ作品も
「第4回 アレルギー対応スイーツコンテスト2022」(食品産業新聞社共催)の最終審査会がこのほど都内の製菓学校で行なわれ、各部門の入賞作が決定した。
〈前回大会の様子〉「第3回 アレルギー対応スイーツコンテスト2021」応募139作品から受賞作決定、一般部門の1位は「エデン」
アレルギー対応スイーツコンテストは、食物アレルギーの有無を問わず、すべての人が笑顔になれるスイーツの啓発を目的としたもの。小麦・卵・乳製品不使用のオリジナルスイーツを開発し、最終審査会では、実技審査とレシピに関するプレゼンテーションをプロ・一般・学生部門で実施。レシピの条件は、「卵・乳・小麦を使用しない」「レシピ・原材料を明らかにする」ことだ。味、外観、再現性、創意工夫、技術・効率性、コンセプトの6項目各5点、30点満点で審査を行った。
その結果、プロ1位「小悪魔ムースショコラ」(瀬川徹さん、サラダファーム)、同2位「エスポワール~希望~」(黒須剛志さん、東京製菓学校教員)、一般1位「シブーストデテ」(石川ゆりえさん)、同2位「ドラゴンフルーツとココナッツのトロピカルおはぎ」(渕元優佳さん)、学生1位「ルートロワイヤル」(石川一平さん、東京製菓学校)、同2位「チョコムースケーキ」(顧寧さん、赤堀製菓専門学校)を決定した。一般と学生部門の1位入賞作は賞金に加え、八芳園内のカフェ(東京都港区)で商品化される。
今回、惜しくも入賞を逃したなかにはソルガムを使った「信州産ソルガムのローズタルト」があった。ソルガム粉を小麦粉や米粉代替品としてタルト生地に使ったという。「ソルガム粉は、お菓子作りに手軽に活用することができ、栽培する際に農薬を使わないため環境にもやさしい。信州産ソルガムを使うことで地産地消にもつながると考えた」(学生部門、長野県立大・おやつ工房PAKKUN)。
また、プロ部門で1位となった瀬川さんの作品も、岩手県内にある自社で生産したサツマイモや同県産ひとめぼれの米粉をブラウニーの材料に使うなど、地域食材にこだわったスイーツとした。「今後も岩手のおいしいものを紹介していきたい」(瀬川さん)。
このような動きに対して同コンテスト審査委員は、「今回は、レベルの向上はもとより地元食材へのこだわりも目立ち、4回目にして幅も出てきた」と語る。