ハナマルキ、好調な即席スープ市場に参入、香り楽しむ即席みそ汁で新提案
冒頭あいさつした平田伸行マーケティング部部長は、「『からだに嬉しいしじみわかめスープ』は、11年から即席みそ汁『からだに嬉しいしじみ汁』を販売しており、毎年売上が伸びている。しじみやオルニチンへの消費者の関心は高く、リピーターもかなり多いことから、当社としては味にも自信もあり、今回は売上好調な即席みそ汁『からだに嬉しい』シリーズから即席スープを発売することになった。『香り楽しむおみそ汁 わさびと海苔』は、香りにこだわった商品で、新たな切り口を提案する商品。また『おすし屋さんのみそ汁』シリーズはすでに発売しているが、今回はプレミアム的な存在とし、贅沢仕立てと名付け、あさり、しじみ、赤だしなめこの3種類を投入する。みそでは、かるしおシリーズの無添加減塩のパッケージをリニューアルした。『減塩でおいしい』ということが伝わるデザインに変更して、さらに売上を伸ばしていきたい」と商品戦略を説明した。
同社によると、スープ類全体市場は約973億円で圧倒的にインスタントタイプが大きなシェアをとっているという。そこで即席スープ市場を表すキーワード、「簡便」「本格」「徳用」に着目し、お湯を注ぐだけ、レンジだけの「簡便型」商品が拡大しながらも、本格的な味を求め、さらに消費者は徳用を求める傾向にあるとした。「からだに嬉しいしじみわかめスープ」では、一杯でしじみ80個分のオルニチンを配合し、お得な12食入りとし、味ではみそメーカーらしさを出すため、こうじを使って、ほのかな甘さを感じられるスープに仕立てた。メインターゲットは飲酒習慣がある人とし、平田部長は「呑んだあとに飲みたい人に、米こうじを使用したやさしい味わいを『お徳用サイズ』で提案した」と説明した。パッケージでは、既発売の「からだに嬉しい」シリーズのデザインを踏襲しながら、全体の色を変え、「80個分のオルニチン」「こうじ仕立て」「12食入り」という文言を強調した。価格は税別350円で、年間で20万食を目指すとした。
〈「おすし屋さんのみそ汁贅沢仕立て」年間30万食の販売目指す〉
「香り楽しむわさびと海苔」はわさびの風味にこだわり、3種類のだし、米みそのそれぞれの香りを調和させて、香り高い商品に仕上げた。具材は、本わさびの茎と焼きバラ海苔を使用し、ツンと香るわさびの風味を効かせたおみそ汁とした。平田部長は「市場には、香りにこだわったみそ汁はあまりないと認識している。今回の新商品は消費者にまた新しい切り口で楽しんでもらえる商品になったと思う」と自信を見せた。内容量は5食入りで、価格は税別250円。販売目標は年間で30万食とした。
「おすし屋さんのみそ汁贅沢仕立て」(あさり、しじみ、赤だしなめこ)は、「具材の風味にこだわった。今回は少し値段が高くてもおいしいものが飲みたいというお客様にフォーカスし、プレミアム的なシリーズ化をして、販売していく」とした。
「かるしお無添加減塩650g」(税別470円)は、未だにかるしおシリーズを購入したことがない消費者から、「おいしいのなら買ってみたい」という声があり、より多くの消費者に使用してもらいたいという思いから、「減塩でおいしい」が伝わるデザインへリニューアルした。同社では、「新デザインによって、米と大豆、塩のバランスが絶様な減塩無添加みそである『かるしおシリーズ』商品のプレゼンスを高めていければ」としている。
〈大豆油糧日報 2018年2月8日付より〉
【関連記事】
・ハナマルキ創業100周年で記念ロゴ発表、伊那工場内にみそづくり体験館を建設
・ハナマルキ「液体塩こうじ」が台湾で特許取得、アジアでの展開に期待
・パリの三ツ星レストラン「ル・サンク」、ハナマルキ・液体塩こうじを採用