カネカフードフェスタ2018 課題解決に貢献する製品を提案、乳製品事業もアピール

「パン好きの牛乳」や「発酵バター食塩不使用」の試食を実施
カネカ、カネカ食品などカネカグループの展示会「フードフェスタ 2018」が7日~8日、東京ビッグサイトで開かれ、製菓製パン業界が抱える課題解決に貢献する製品提案や、同社製品を使用した現代ニーズに対応したレシピを紹介した。

その中で乳原料の高騰などコスト対策ニーズには、練込用マーガリンの新製品「コンセブールV」「同VH」を紹介した。「同V」は、自然なバター風味に仕上がり、穏やかな香りと乳原料由来の甘い風味が特徴となっている。北海道産牛乳を配合している。「同VH」は、スイートバターのコクと甘みが十分に感じられる。北海道産牛乳を5%、バターを3%配合している。どちらも、バターの味と香りをとじこめた独自の「香味剤」(特許取得済み)を使用している。ブース担当者は、「これまでの知見を結集させた製品で、ユーザーからは良い評価を頂いている。展示会を通して、さらにアピールしていきたい」とコメントした。

生産効率化ニーズには、新製品のバタークリーム「ロアンゼ 瀬戸内レモンNE」「同 ベルギーチョコNE」を展示した。それぞれ、瀬戸内レモン、ベルギーチョコを使用しており、サンドやトッピングに使える。さらに乳製品事業の取り組みも大々的に紹介し、ベーカリーで販売する「パン好きの牛乳」や、製菓製パン向け国産バター「発酵バター食塩不使用」の試食も実施した。同商品は、欧州の伝統的な技術を導入し、香りと味にこだわった発酵バターで、「海外バターに負けないバターとして展開していく」とする。

また、同社と提携しているベルギー・ピュアナチュール社の「オーガニック発酵バター(食塩不使用)」も紹介した。欧州のオーガニック認証を取得しており、ナチュラルな風味と香りが特徴だ。「すっきりとした味わいなので、パンにたっぷり塗っても飽きずにおいしく食べることができる」とアピールした。

〈体に優しい糖質制限レシピ、消費者の心を動かすレシピなど紹介〉
レシピ提案では、「心も体も満たします!美味しいヘルシー」をテーマに、「低糖質のクロックムッシュ」を提案した。

「低糖質のクロックムッシュ」

「低糖質のクロックムッシュ」

「コンセブールVH」、機能性マーガリン「ひんやりソフト」を使用している。糖質制限市場に向けて、小麦粉と比較して糖質を8割カットできるミックス粉で作ったパンに、体に優しい10品目以上の材料を使用した。「豊健饅頭」は、ココアパウダーの代わりにカロブ(マメ科の植物)を加えたコクのある乳菓生地で、プルーンを加えたこしあんを包み、体に優しいお菓子に仕上げた。使用製品は「イニシャル ショートニングPR」。ソフトさ、風味の良さを長時間持続させるため、日持ちする菓子にも適している。また、「視点を変えよう!『こんなの欲しかった』」をテーマに、「販売温度域を変えて消費者の心を動かす」レシピとして、「キャンディアイス ポップ」を提案。

「キャンディアイス ポップ」

「キャンディアイス ポップ」

ふんわりとしたバターケーキにフィリングを包み、アイスバーのような外観に仕上げた。使用製品は、ソフトな食感を持続させるショートニング「イニシャル MA」、フィリング「ホワイトチョコソフト」など。

インスタ映えも意識した、「カラフルクロワッサン」は、焼色がつきにくいカラフルな生地を貼りつけた色鮮やかなクロワッサンに仕上げた。使用製品は、「RMコンセブール VH」「コンセブール VH」、フィリング「ルーク カスターR」。

〈大豆油糧日報 2018年8月10日付より〉