伊丹食品「HANAMIZUKI」・原田製油「ねばり一番」に“アメリカ大豆サステナビリティ アンバサダーアワード”/USSEC
アメリカ大豆輸出協会(USSEC)は12月14日、米国産食品大豆を使用した、優れた豆腐・納豆を表彰する「アメリカ大豆サステナビリティ アンバサダーアワード」贈呈式を都内で開いた。
今年は、全豆連主催の第4回全国豆腐品評会において「HANAMIZUKI もめん」で同賞を受賞した、伊丹食品(札幌市)の伊丹一貴社長と、納豆連主催の第23回全国納豆鑑評会において「ねばり一番」で同賞を受賞した、原田製油(大分市)の原田陽一郎社長に、記念盾・バッジが贈呈された。
贈呈式にあたり、USSECのロザリンド・リーク北アジア地域代表があいさつし、「米国産食品大豆は、豆腐市場では約40%、納豆市場では約70%のシェアを保持する中で、今回は米国産サステナビリティ大豆を使用した、品質の高い大豆食品を製造しておられる伊丹食品様、原田製油様に感謝を申し上げたい。また出席者の中で、日頃から米国産大豆を安全・安心な形で輸出しておられる、モンタギューファーム(バージニア州)様にも御礼申し上げる。米国大豆業界と日本の豆腐・納豆業界の関係は強く深まっており、今後とも3者が持続可能な形で発展していくために尽力したい」と述べた。
次いで、米国大使館・アメリカ農産物貿易事務所のモーガン・パーキンズ所長が祝辞として「米国にとって、日本の大豆市場は極めて重要であり、豆腐・納豆業界でもご愛顧いただいている。今後ともこの賞を通して、豆腐・納豆業界の支援を続けていきたい」と述べた。
続いて納豆業界から、納豆連の野呂剛弘会長は「納豆連は、米国の大豆業界と今後とも良き関係を築いていくことで、未来を切り開いていきたいと考えている。また、この賞の受賞を目指して、多くの納豆事業者が製造技術を磨き、挑戦していくことが業界にとって大きな財産になるだろう」と述べた。
豆腐業界からは、全豆連の齊藤靖弘代表理事は「札幌市で開いた全国豆腐品評会で、世界の流れに対応した名誉ある賞をいただき、深く感謝申し上げる。豆腐業界はデフレから抜け出せない、厳しい状況にあるが、この賞の主旨を広く伝えることで、現状打開の足掛かりにしたい」と述べた。
左から伊丹食品 伊丹一貴社長、USSEC ロザリンド・リーク北アジア地域代表、原田製油 原田陽一郎社長
〈原田社長「味とねばりで納豆の王様に」、伊丹社長「札幌市内の学校給食で来年使用」〉
賞の贈呈後には謝辞として、原田社長は「米国の生産者がこだわって、想いを込めた大豆を使って、九州の大分で安全でおいしい納豆作りを心掛けている。今回受賞の『ねばり一番』も味とねばりで、輸入大豆を使った納豆の王様となれるよう、頑張って作っている。今後も和食の神髄である納豆を、国内だけではなく世界の人に食べていただけるよう精進して参りたい」と述べた。
伊丹社長は「9月の大地震(北海道胆振東部地震)を経て開かれた品評会で、賞を受賞したことをうれしく思う。当社は1957年から豆腐店を営み、私で3代目となる。大豆は米バージニア州産の品種を使用、(北海道大豆の)とよみづきと特徴が似ており、またバージニア州花がハナミズキということで、商品名を『HANAMIZUKI』にした。今回の受賞を契機に、バージニア州産大豆の豆腐が来年4月から札幌市内の学校給食で使用されることが決まり、約13万食の供給が始まる。これからも安心・安全でおいしい豆腐作りにまい進していきたい」と述べた。
〈大豆油糧日報 2018年12月18日付より〉