全農が2019年7～9月期の配合飼料価格を値下げ、トン当たり平均400円、円高・大豆ミール値下がりで

JA全農は2019年7～9月期の配合飼料価格について、為替の円高や大豆ミールの値下がりを反映して、前期に対して全国全畜種総平均トン当たり約400円の値下げを決めた。関連情勢は次の通り。

△大豆ミール＝シカゴ大豆ミール相場は、3月に$340前後で推移していたが、米中間の貿易摩擦などにより、米国からの大豆輸出が低調に推移していることから$320前後まで値下がりした。その後、米国産地の降雨による作付け遅れ懸念から上昇し、現在は$350前後となっている。国内大豆ミール価格は、シカゴ定期の値下がり、為替の円高などにより、値下がりが見込まれる。
 
△飼料穀物＝シカゴコーン相場は3月に$3.70前後で推移していたが、3月29日に米農務省が発表した作付意向調査で作付面積と四半期在庫が予想を上回ったことから$3.50台まで値下がりした。その後、潤沢な在庫状況から弱含みな展開が続いたが、米国産地での降雨が続き、作付が大幅に遅れたことから急騰し、現在は$4.50前後となっている。今後は、夏場の受粉期にむけて、天候に左右される相場展開が見込まれる。

△為替＝3月以降、$1＝111円前後だったが、5月に入りトランプ大統領が中国に対し追加関税を課すと表明したことで円高が進み、現在は$1＝108円台で推移している。△海上運賃＝米国ガルフ・日本間のパナマックス型海上運賃は、2月には$40/t前後で推移していたが、中国向けの石炭や南米産大豆の輸送需要が増加したこと、原油相場が堅調に推移していることから上昇し、現在は$45/t前後で推移している。

〈大豆油糧日報 2019年6月24日付〉