豆腐のトレンドは家庭内調理に導く簡便セット、スイーツやスナックも/2019年秋冬新商品

アサヒコ「豆腐のアヒージョ」
豆腐メーカーの秋冬新商品が概ね出そろった。トレンドとしては、今年10月に予定されている消費増税により、家庭内調理の増加することを見据え、簡単かつ本格的な豆腐メニューがたのしめるセット商品のほか、新たな顧客の獲得を狙い、ベーシックな豆腐の枠を超えた、豆腐スイーツやスナックなど、コモディティ化を課題とする豆腐売場に一石を投じる商品が目立つ。

三和豆水庵は、一味唐辛子を配合した寄せ豆腐に、激辛タレが付いた「辛さMAX超辛麻婆」(178円)を投入。近年の「激辛」ブームにも対応した商品として、注目を浴びそうだ。そのほか、女性客の獲得を狙った「半熟TOFUプリン(キャラメル味・メロン味)」(198円)や、子供のヘルシーなおやつとしても適した、大豆ミート、絹豆腐、おからが主原料の肉不使用「豆腐で作ったヘルシーナゲット」(168円)を新発売する。

三和豆水庵「半熟TOFUプリン」(キャラメル味・メロン味)

三和豆水庵「半熟TOFUプリン」(キャラメル味・メロン味)

アサヒコは、豆腐メニューのミールキット「おか豆(ず)」シリーズを新発売。いずれの商品も、本格的な味わいを目指した。「本格韓国スンドゥブチゲ(牛肉風味・海鮮風味)」は、濃厚な豆腐に、本場韓国のソース、乾燥野菜を添付しており、鍋や電子レンジで温めるだけで楽しめる。一口サイズにカットした高たん白豆腐を使った「豆腐の四川肉味噌」「豆腐のアヒージョ」は、豆腐を温めてソースに絡めるだけ。
 
豆腐関連商品では、さとの雪食品が豆腐用ソース「豆腐がごはんになるソース」(ごま生姜香る梅のまぜごはん風・バター香るピリ辛明太子ごはん風・ゆず香るねぎ味噌ごはん風・大葉香るあごだしごはん風の4種)を投入。豆腐の食べ方のマンネリ化といった消費者の不満解消の一助として期待される商品だ。
 
ヤマダフーズは、「大人のひとさら本格麻婆あんかけ豆腐」「同きざみ生姜あんかけ豆腐」を新発売する。食べ切りサイズの豆腐150gに、本格的なタレがついており、副菜にぴったり。
 
ハギワラは、豆腐メニューのセット商品3種(たぬき、梅ひじき、牛タン)の発売を予定している。トレー付きで、そのままでも温めてもおいしく食べられる。牛タン味は、タレに大きめの牛タンブロックが入っているなど、本格的な味わいが楽しめるという。
 
〈大豆産地を指定した油揚げ、おからパウダーの一層の活性化に期待〉
むつみは、「産地限定 フクユタカ油揚げ(2枚入)」を新発売する。大分県産フクユタカ大豆を100%使用し、にがりのみで寄せた生地を、従来の油揚げよりも肉厚に仕上げた。味しみが良い油揚げに仕上がっている。税別168円。

むつみ「産地限定 フクユタカ油揚げ(2枚入)」

むつみ「産地限定 フクユタカ油揚げ(2枚入)」

やまみは8月、「お豆腐やさんのおからパウダー」を発売した。同社は、おからパウダー市場について「テレビ報道などによる波があるものの、底堅い需要で動いている商材」との認識を示し、約3億円を投じた食用乾燥おから設備(関西工場)の生産能力は1日当たり1万5,000パックと、生産能力も強みとしている。

やまみ「お豆腐やさんのおからパウダー」

やまみ「お豆腐やさんのおからパウダー」

みすずコーポレーションは、微粒タイプのおからパウダー(プレーン、黒ごま・黒豆きな粉、いちご・きな粉、青汁・きな粉の4種)を新発売する。
 
フレーバー3種は、きな粉もブレンドしており、より食べやすく仕上げた。牛乳やヨーグルトに混ぜるだけ。大さじ3杯で、1日に目標とする食物繊維量の不足分(3.9g)、「シールド乳酸菌М―1」100億個が手軽に摂取できる。9月上旬頃の発売を計画している。
 
〈大豆油糧日報 2019年9月27日付〉