JA全農・全集連の大豆集荷計画、令和元年産は11%増の14.7万t見込み、宮城・佐賀の数値は把握困難で含まず、北海道は前年産の反動で増加
JA全農と全集連(全国主食集荷協同組合連合会)はこのほど、令和元年産大豆の集荷・販売計画をまとめ、農水省に報告した。それによれば、JA全農と全集連分を合わせて、前年産比11%増の14万7,606tを見込んでおり、7月時点の集荷予定数量比では、9.7%減、約1万5,800tの下方修正となっている。ただしこれは、台風などによる天候被害が大きかった宮城、佐賀の10月末時点での集荷見込数量の把握が困難であったため、同2県を除いた数値となっている。同2県の数値は、一定の数量見通しが立った段階で作成に着手するとしている。
北海道が全般的に良好な生育だったこと、西日本は、東海・近畿地方において前年産が台風被害で減少した反動増などで、前年産比で11%増となっている。
JA全農は、令和元年産大豆の生育概況と、集荷計画数量の7月時点からの下方修正について、東日本地区において、降雨による播種遅れや台風19号の影響などにより、東北や関東の一部地域で生育不良や小粒化傾向・品位低下が懸念されていると説明。西日本地区は、東海地区で降雨による播種遅れ、9月の少雨の影響で生育不良が見られ、前年産実績は上回るものの、生産計画は下回るとする。
九州地区においても、降雨による播種遅れ、北部では台風17号などの影響により生育不良が見られ、前年産実績・生産計画を下回る見通しにある。ただし、北海道は前年実績を上回るとしている。
全集連は、北海道は前年産比で減少を見込んでおり、県産は台風や局地的豪雨の影響で、前年産比で増加も、生産計画を下回る見通しだとしている。
販売計画は下表のとおりで、播種前入札取引は6,440tの実績、収穫後入札取引分は3万3,010tで、集荷計画数量の22%を占めている。残りの10万8,156tを相対・契約栽培取引で販売する計画となっている。
〈大豆油糧日報 2019年12月3日付〉