好調「おからパウダー」、2019年度生産量は前年比28%増、新商品や大手参入、コロナ太り解消で需要増
おからパウダーが引き続き好調だ。日本乾燥おから協会がこのほど発表した加盟8社の2019年度の生産量は、前年比28%増の合計2,817tと大幅アップとなった。年々増加傾向にあったが、協会設立時の2015年から比べると約3倍の生産量と大きく成長している。新型コロナウイルスの影響で巣ごもり需要が増えている中、健康食材として改めて注目が高まっていることから、20年度はさらなる拡大が期待できる。
おからパウダーは、豆腐や豆乳をつくる際に残るおからを特別な機械を用いて短時間で乾燥させたものだ。低糖質ながら食物繊維やたん白質が豊富なヘルシー食材として注目されている。ダイエット効果や健康食材としてレシピ本の発売やメディアへの露出で話題となった勢いはそのまま、手軽に食材にふりかけて食べるスティックタイプや味付けタイプなどの新商品により活用の幅が広がった。
また、豆乳や高野豆腐などの大手メーカーが参入し、安定供給が可能になったことも拡大の背景にある。さらには、新型コロナウイルスの感染拡大が続く環境下、日持ちするため、コロナ太り解消や、巣ごもり生活の健康食材として注目され需要が増加している。
2019年秋に「なめらかおからパウダー」を発売した旭松食品は、「導入が順調に進んでいる。また、既に導入された店では、4月、5月はさらに回転がよくなっている。巣ごもりの影響もありそうだ」としている。また、豆腐メーカーのさとの雪食品からも、「一部チェーンでは引き合いが増えている」という声が聞かれ、堅調に推移しているようだ。
旭松食品「なめらかおからパウダー」
〈大豆油糧日報2020年6月12日付〉