“食のユニクロ”目指し「プラントベースフード」普及加速へ、ヘルシージャンクフードの「2foods」(トゥーフーズ)起ち上げ/TWO
〈関連記事〉“ヘルシージャンクフード”提供「2foods」(トゥーフーズ) 八重洲地下街店オープン、プラントベースフード使用、“東京土産の新定番”に/TWO
4月14日には、カゴメとプラントベースフード領域での業務提携契約を締結した。双方の強みを生かしたプラントベースフードの新事業や新しいプロダクトを共同開発するほか、プラントベースフードの普及・マーケットの拡大を図ると宣言した。
最新のフードテックブランドを体験できるスポット「FOOD TECH PARK」を渋谷ロフト2Fに設置して、展示されている商品を「見る・触れる・知る・食す」ことが可能な空間の創出も手掛けている。
そこで、TWOの東義和代表取締役CEOにこのプロジェクトにかける思いと今後の展開について聞いた。
TWO 東CEO
「プラントベースフードの普及を加速させるには、ヴィーガンではない一般の人に、いかにおいしいと感じてもらえるか。おいしく食べた後に、自分の食べている食品の背景にある健康要素やエシカルな思想、世界の環境や食糧問題などに気づいてもらえるようなアプローチを狙っている」とする。
ヴィーガンとしてしまうとクローズドなイメージを抱かせてしまう可能性がある。ハンバーガーショップや牛丼屋に入るぐらいの気軽さで、「2foods」のカフェを利用してもらえる環境を作っていきたいとする。
〈「よりいいものをリーズナブルに」提供、食のユニクロを目指す〉
「2foods」には、カレーや丼ものからドーナツやデザート、ドリンクまで60近いアイテムをそろえている。
「専門店にしてしまうと、限定的な提案になってしまうので、できるだけ多くのアイテムを作って、カテゴリーで提案することで、想起しやすく、食べたいと思ってもらいやすくした」とし、今存在する動物性の食品と対極的な立場にもってくるためには、ある一定の商品数が必要だったという。
「普段食べている動物性の食品と、もしわれわれが提案するプラントベースフードのおいしさが変わらないと感じてもらえるようになれば、プラントベースフードと動物性食品の垣根はない状態になると思う」とし、そこが、このプラントベースフードの市場拡大を加速させるブレイクポイントになると指摘する。
「2foods」の立ち上げには、準備から1年半かかったという。食に関わるあらゆるところで経験を積んだ人材を迎え、約10人で商品の開発を手掛けている。商品開発では、一つひとつこだわっているが、長時間研究開発にかけるというよりは、速いスピードで、プロジェクトを回している。ドーナツ類にはソイミートを使った商品もあり、「ソイミートタコスドーナツサンド」(店内価格528円、税込)「ソイチキンタツタドーナツサンド」店内価格638円、税込)などもある。今後は商品数を増やしながら、全体的な価格をより下げることも目指す。
TWO「ソイミートタコスドーナツサンド」
「よりいいものをリーズナブルに提供していく。ユニクロのブランドイメージやビジネスモデルを意識しており、食のユニクロを目指したい。無駄に安くすることはない。企業として大きくなっていくためにはまだまだやれることがたくさんある」とし、東社長は壮大なビジョンを示した。
◆「2foods」オンラインショップ
〈大豆油糧日報2021年6月2日付〉