2016年・新年製油メーカートップインタビュー③ 岡田茂・昭和産業社長
–15年を振り返ると
(油脂事業関連では)為替相場は1ドル=120~125円のレンジで推移し、菜種相場が産地の乾燥天候などもあって高値圏にある中で、食用油の価格改定に取り組んだが、個人消費の低迷も根強く、市場価格になかなか反映することができず、厳しい環境が続いた。
その中で、当社の15年度上期の業績は、売上高は前期比0.2%増の1,236億4,600万円で増収となった。複合型ソリューションの提案営業の成果により、販売数量が4%伸びたことが寄与した。他方で営業利益は15.8%減の41億2,100万円、経常利益は14.3%減の45億8,400万円、純利益は4.4%減の33億5,200万円となっており、原料相場高と円安によるコスト上昇の中で、価格改定が浸透しき切れなかったことが響いた。しかしながら、通期業績予想に対する進捗は、ほぼ計画通りであり、下期も通期予想の達成にむけて取り組んでいきたい。
また、油脂事業は収益的には減益で、食用油の価格改定では課題を残した形だが、販売数量では前年を上回っており、一定の評価はできると思っている。(詳細は本紙にて)