不二製油G、DHA・EPAの高い酸化安定性技術の開発に世界で初めて成功

 不二製油グループ本社は14日、都内で記者会見を開き、さまざまな健康機能が世界中で報告されている必須脂肪酸のDHAとEPAに、極めて高い酸化安定性をもたらす技術の開発に世界で初めて成功したと発表した。同社ではDHAとEPAの市場性は極めて有望と判断しており、「安定化DHA・EPA」として業務用製品化すると共に、食品メーカーなどとの製品開発を通じて、早ければ来春から一般食品として上市したい考えだ。

DHAとEPAはマグロ・サバといった青魚などに多く含まれている必須脂肪酸で、食物から摂取する必要があることに加え、生活習慣病リスクを軽減する機能などから、厚労省の食事摂取基準では1日1g(1,000mg)以上の摂取を推奨している。さらに近年、DHAが高齢者の認知症リスクを軽減させる機能も報告され、改めて注目される一方で、日本人の魚消費量の減少などもあって、DHA・EPAの平均摂取量は、食事摂取基準の半分程度でとどまっている。このため、加工食品にDHA・EPAを添加して、製品化する試みも続けられているが、DHA・EPAは極めて酸化が早く、特有の魚臭さが発生することも障壁となっている。(詳細は本紙にて)