USSEC「ソイオイルマイスター」第6回の表彰式を開催、上位資格合わせ43人合格
アメリカ大豆輸出協会(USSEC)は9月2日、第6回「ソイオイルマイスター検定」合格者の表彰式をオンラインで開催した。今年はソイオイルマイスター40人、上位資格となるソイオイルマイスタープロ3人の計43人が合格した。
表彰式では、新たに誕生したソイオイルマイスターを祝福するとともに、日本植物油協会の齊藤昭専務理事による大豆油を含めた植物油に関するレクチャーをはじめ、料理実演として、オリーブ油でつくられることが多いラタトゥイユの大豆油を使った調理実演が行われた。また、先輩ソイオイルマスターからの体験談なども紹介された。
大豆油をテーマにした「ソイオイルマイスター検定」検定は2017年にスタートし、2021年からはソイオイルマイスタープロ検定もスタートした。大豆油に関する性質や適正用途、経済性、機能性、栄養面などの正しい知識を体系的に習得できるほか、原料と健康食材の大豆の知識、米国大豆生産におけるサステナビリティの取り組み、さまざまな食用油脂の知識も合わせて習得できる内容となっている。
開催のあいさつで米国大使館農産物貿易事務所(ATO)ディレクターのチャンダ・バーク氏は、「日本と米国の大豆業界間には、66年以上にわたる友情関係とパートナーシップがある。日本が米国の大豆に対する忠実なお客さまであり、大切な友人であることを私たちは非常に誇りに思っている。USSECのソイオイルマイスタープログラムは、米国大豆の生産・供給・品質の信頼性と持続可能性についての視点を提供し、食品業界内外で大豆油やさまざまな関連情報を共有することを目的に開始されたものだ。当社は、このプログラムを通じて、大豆油を購入されるお客様に満足してもらえるよう、お手伝いしていく。食品のバリューチェーン全体に対し、大豆油に対する認知が高まり、ソイオイルマスターズの皆さまの貢献によって大豆油、大豆の認知度がさらに高まることを期待している」と述べた。
〈SSAP認証は豆腐の最大手メーカーに採用、購買行動がすべてに良い循環を生み出す〉
立石雅子日本副代表は、ソイオイルマイスター検定全体についての説明を行った。それによると、今年の合格者含め、ソイオイルマイスターは累計468人となった。さらなるステップアップを目指すべく2021年にスタートしたソイオイルマイスタープロは累計10人となった。
「改めてソイオイルマイスタープロになられた皆さんに敬意を表するとともに、今後合格したオイルマイスターと協業し、ヘルシーでおいしい大豆油と大豆を広めてもらいたい」(立石副代表)と期待を寄せた。
受検者の年齢構成は20~50代まで幅広く、関東の在住者が多かった。職業は、例年の傾向通り、食品メーカーや商社が多数を占めたが、学生、多方面の業界の人も受検しているという。
また、サステナビリティについての説明も行った。「SSAP(サステナビリティ認証プロトコル)認証の大豆は年々広がっている。現在、米国からの世界に出荷される大豆の約4割、日本向けは約9割がSSAP認証付きとなっている。日本では15社が350製品にSSAPマークを使用しており、今年春からは豆腐の最大手メーカーにも採用された」と述べた。
今年の春から、アサヒコの「TOFFU PROTEIN」と「豆腐バー」の両シリーズ、相模屋食料の「おだしやっこ」シリーズにSSAP認証が付けられている。相模屋食料には今秋から、「ひとり鍋」シリーズにも付けられる予定だという。「これからマヨネーズなど大豆油製品にも付いていけばうれしい」としている。
立石副代表はSSAP認証について、「製品に付けるメリットや、どのように説明すればいいか聞かれる。私達消費者一人ひとりがSDGsの目標達成に何ができるか考えた時に、SSAP認証のような商品を購買することで、その行動が生産者の取り組みの後押しにつながり、地球環境を守り、健康にも良くて、すべてに良い循環を生み出すと説明している。ソイオイルマイスターやソイオイルマイスタープロになった人にも、大豆とサステナビリティをセットで周囲の人に伝えてもらい、日本のサステナブルな食を支える重要なアンバサダーとして活躍を期待する」と語った。
〈大豆油糧日報2022年9月12日付〉