エヌ・ディ・シー 国産丸大豆から大豆ミート生産、品種・生産地で原料選定、“大豆のペットフード”も収益の柱に
大豆ミートや大豆麺などを開発・製造・販売するエヌ・ディ・シー(岐阜県各務原市)は、これまでの脱脂大豆から、国産大豆を丸大豆の段階から大豆ミートに製造する方法を採用し始めた。
同社の市川吉徳代表取締役によれば、「大豆加工食品に合わせて大豆を選定できる。大豆は400種類以上あると言われているので、単純に粒の大きさだけでなく、風味や食感を考えて、大豆ミートに適した大豆を選ぶことができる。国産大豆は品種や生産地帯で選ぶことで、大豆ミートの特色を変えられ、差別化を生み出すこともできる」とし、品種産地を絞り込むことで、高いレベルの味を作り出すことも可能だと自信をみせる。
現在、大豆ミートで引き合いが強いのは、フィレ形状でサイズが大きい大豆ミートが人気となっている。某フードテックベンチャーのOEM製造を請け負っているが、海外向けの大豆ミートはすでに出荷済みで、同社が米国で加工して拡販していく流れのところまで、作業が進んでいるという。
〈大豆ミートなどに続く収益の第4の柱に大豆のペットフード挙げる〉
またエヌ・ディ・シーでは、大豆ミート、大豆スナック、大豆麺に次ぐ第4の柱に大豆のペットフードを挙げる。市川代表取締役によれば、「ペットフードでは、鶏、豚、牛はすでに使っており、ペットの高齢化も進んでいることから、ペットの健康を気遣う人が増えている。そこで、食肉以外の食品で健康をうたえる食品をメーカーは探しており、最近では植物性たん白質の多い大豆へのニーズが高まっている」としている。
エヌ・ディ・シーの前期3月期決算の売上は36%増と絶好調に推移しており、現在、大豆食品全体の生産量は月50t、年間600tだが、今後も着実に伸びていくと考え、生産規模の拡大に対しても、「今、投資をしないでいつするのか」とも言及し、企業規模の拡大を加速させていく構えもみせている。
〈大豆油糧日報2022年10月12日付〉