【大豆ミートの最前線】不二製油 大豆ミート「プライムソイミート」新開発、大豆と油脂の技術を生かして噛み応えと口どけ両立、おいしい大豆ミートの選択肢を広げる

不二製油 大豆ミート「プライムソイミートブロックWB1(冷凍タイプ)」調理例
不二製油 大豆ミート「プライムソイミートブロックWB1(冷凍タイプ)」調理例

60年以上前から大豆ミートを手掛けてきた不二製油は、新製法「プライムテクスチャー製法」を用いた高付加価値タイプの大豆ミート「プライムソイミート」を開発し、2022年夏上市した。

「プライムソイミート」は、不二製油が長年培ってきた大豆と油脂の加工技術を応用した新製法により、これまで困難といわれていた「肉のような繊維感や噛み応え」と「口どけ」を両立した。不二製油は「油脂加工メーカーの強みを生かしている」と強調する。

ラインアップは、「プライムソイミートブロックDN1(乾燥タイプ)」(荷姿10kg)、水戻し不要な「プライムソイミートブロックWB1(冷凍タイプ)」(荷姿2・3kg)。煮込み料理や焼き肉風、唐揚げをはじめ、多様な料理へ利用できる。原料はすべて植物性由来で、国内で生産している。

プライムソイミートブロックWB1(冷凍タイプ)」
プライムソイミートブロックWB1(冷凍タイプ)」

「ホテルニューオータニ東京のビュッフェでプライムソイミートを使ったメニューが提供され、好評と聞いている」(不二製油)。外食や中食、食品メーカーなどに向けて展開していく。

大豆ミート市場は、2017年から成長し続けている。不二製油は大豆ミートの素材である粒状大豆たん白のトップシェアを誇り、牛肉や豚肉、鶏肉といった肉の色調に合わせた異なる粒状大豆たん白を展開している。その需要増に対応するため、阪南工場(大阪府泉佐野市)に加えて、千葉工場(千葉市美浜区)内に新工場を2020年夏に稼働、生産能力を増強した。

不二製油の大豆ミート用途は2020年度、2021年度に大きく伸長した。2022年度は伸びが落ち着き、微増で推移している。傾向としては、唐揚げ、ナゲットのように大きいサイズにも使われるようになっているという。また、同社PBF(プラントベースフード/植物性食品)冷凍食品の大豆ミートのハンバーグ・唐揚げなども着実に販売が増えている。

「当社は顧客とともに大豆ミートのおいしさを高めてきた。PBFメニューを提供するUPGRADE店舗・キッチンカーでは、直接消費者の声を取り入れ活かしてきた。大豆ミートは今では、付加価値を認めてもらえる状態になっている。当社の技術で大豆ミートの味のレベルをさらに引き上げ、メニューを増やしていければ」(不二製油)。

〈大豆油糧日報2023年2月16日付〉

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