【大豆ミートの最前線】カゴメ「プラントベース」シリーズ好調、各種メニュー提案も
カゴメは、野菜の知見やノウハウを生かしたPBF(プラントベースフード)を新しい食の選択肢として提案している。
大豆ミート関連では、家庭用・業務用で1人前サイズのレトルト商品をカレー・パスタソース中心にラインアップし、売上を伸ばしている「プラントベース」シリーズの具材に大豆ミートを使用している。業務用市場に向けては、植物性ミートボール「ベジミートボール(冷凍品、1kg)」を販売すると共に各種メニュー提案に取り組んでいる。
「プラントベース」シリーズは元来、海外旅行客のヴィーガン対応という外食・宿泊事業者の課題解決に向けて開発・販売された商品だが、簡便なレトルトタイプのカレー・パスタソース中心の品ぞろえが、コロナ禍での内食需要拡大ともマッチし、カレー品種中心に好調推移している。
商品名には「大豆ミートのキーマカレー」、「根菜と大豆ミートのボロネーゼ」といったように、明確に大豆ミートの使用をうたったものが多く、存在感の高まりと共に、大豆ミートの認知拡大と市場活性化に寄与している。
「ベジミートボール」はPBF事業を展開する中で、野菜と大豆を使った植物性のミートボール素材として、2021年に発売したもの。シンプルな香味が特徴で、和洋中とさまざまなメニューに活用することができる。
このほか、大豆ミートのマスキングにはトマトケチャップや、動物性原料を配合していないカゴメのだし調味料「野菜だし(濃縮タイプ、300ml、1kg)」が効果的と訴求し、大豆ミートのトマト煮やトマトソースのパスタといったメニュー提案にも取り組んでいる。
他方でカゴメでは、栄養面の訴求を通じて新しいライフスタイルを提案するD2Cブランド「SOVE(ソブ)」を2022年秋に立ち上げ、第1弾商品として、不二製油と共同開発した「SOVEシリアル」を販売している。
ブランドコンセプトは受け入れられており、ラインアップ拡充への要望も寄せられていることを踏まえ、「今後はSNSを活用したファン作り・販売手法に取り組みながら、認知とトライアルを獲得していきたい」(カゴメ)としている。
〈大豆油糧日報023年3月8日付〉