こんにゃく&おからの「ディーツ」で肉・魚・調味料・スイーツなど再現、独自技術で大豆臭をカット/ディーツフードプランニング
ディーツフードプランニング(東京都渋谷区)は、こんにゃくとおからを原料としたプラントベースフード(植物由来の原材料を使った食品)の「Deats」(ディーツ)で、さまざまな商品を生み出している。「ディーツカツ」といった代替肉のほかにも、フィッシュフライを模した「ディーツカツフィッシュタイプ」、下処理不要でそのまま使える「ディーツのこんにゃく米」など、再現できるメニューは多岐にわたる。
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先月開催された食品展示会「FOODEX JAPAN 2023」では、3月時点で開発中の「うなぎ蒲焼風」「ウニ風」「キャビア風」「ディーツマヨ」、レアチーズタルト風の「ディーツタルト」などを紹介した。「高価でためらいがちな物を罪悪感無く」食べられるとしている。また、カロリーやコレステロール、アレルギーなど健康面を理由に食べるのを控えている人に向けても訴求する。
「ディーツ」開発のきっかけは、破棄されるおからを有効活用したいとの思いからだ。使い道が少ないおからを使うことでアップサイクルに繋がることに加え、「ディーツ」の前身にあたる「おからこんにゃく」を開発したこんにゃく製造業オーカワの知見を生かせることから、おからとこんにゃくを使用しているという。
おからに限らず、再現するメニューによっては野菜の芯などの食品残渣を活用しているという。
肉や魚以外にも加工が可能な理由は、ディーツフードプランニングの独自技術により、大豆臭を無くせるからだ。この技術により、においをマスキングする必要がないため、スムージーなどのメニューも提供できる。
「ディーツ」は肉や魚から作るメニューと比べ、カロリーおよび脂質が約30~50%抑えられる。動物性の食べ物では摂れない食物繊維が摂取できることも特徴のひとつだ。食品の代替や、原材料の添加に活用可能なことから、資源不足による肉や魚の価格高騰や、食糧問題の解決に貢献する。
〈ミート矢澤とコラボし、植物性100%の「オルタナティブバーガー」を共同開発〉
人口増加に伴うたん白質不足が危惧される中、環境面と健康面に貢献する「ディーツ」を広めることを今後の展望に挙げる。そのために有名メーカーとのコラボレーションを積極的に行い、目に触れる機会を増やしているという。
最近では、ミート矢澤とコラボし、「ディーツ」入りパティを使って開発した植物性100%の「Alternative burger」(オルタナティブバーガー)を共同開発した。「ディーツ」を混ぜることで、大豆ミートが結着しやすくしたという。パティらしい食感を出すのに苦労したと振り返る。
「Alternative burger」は、ミート矢澤系列店の「BLACOWS」でグランドメニューとして発売する予定だ。「BLACOWS」ECサイトでの販売も検討している。
〈大豆油糧日報2023年4月7日付〉