Jオイルミルズ、大豆油の不快な明所臭の原因遺伝子を発見、佐賀大学・九州大学と共同研究で学術誌「The Plant Journal」に掲載
J-オイルミルズはこのほど、佐賀大学と九州大学との共同研究で、大豆油の光酸化により発生する不快な明所臭の原因となる遺伝子を世界で初めて発見した発表した。
研究成果は学術誌「The Plant Journal」に掲載されている。この発見により、明所臭の少ない大豆品種の開発や、大豆油を使用するマヨネーズなどの加工食品の品質改善などが期待できるとしている。
食用油は光や熱によって劣化する。特に大豆油は光に当たることによって明所臭と呼ばれる枯草のような特有の臭いが発生する。
J-オイルミルズはこれまでの研究で、明所臭の原因が脂肪酸の一種であるフラン酸が光酸化によって分解されて発生する3メチル2,4-ノナンジオン(3-MND)だと明らかにしていた。だが、フラン酸を生合成する遺伝子の解明はできていなかった。
J-オイルミルズと佐賀大学と九州大学は佐賀大学と九州大学は、大豆油の明所臭を抑制するため、フラン酸が欠損する大豆の開発に取り組んできた。今回、フラン酸が減少した突然変異系統の大豆を見出し、これを利用して大豆のフラン酸の生合成に関わる遺伝子(Glyma.20G201400、Glyma.04G05690)を世界で初めて発見した。
〈大豆油糧日報2023年12月12日付〉