横浜磯子春まつり開催、1万2,000人来場、物販が人気集める/日清オイリオグループ

「日清オイリオ あぶらミュージアム」では、体験型・ゲーム型展示を実施
「日清オイリオ あぶらミュージアム」では、体験型・ゲーム型展示を実施

日清オイリオグループは4月19日、20日の両日、横浜市磯子区の横浜磯子事業場で「第40回日清オイリオ横浜磯子春まつり」を開催した。天気にも恵まれ、来場者数は2日間で1万2,000人と、当初想定していた1万人、昨年の9,000人を大幅に上回った。

今回初めてスタッフを公募する形を取り、本社や同事業場などの社員約50人が率先して参加したという。会場ではオリーブ油などの物販に1時間待ちの列ができるなど人気を集めた。今年はフードの充実を図るため、同社の商品で調理したメニューを提供するキッチンカー3台を用意した。

人気の「食用油講座」では、オリーブ油とMCTオイルの講座が開かれ、親子でドレッシングを手作りする「ワークショップ」も実施された。2月にリニューアルした見学者向け展示施設「日清オイリオ あぶらミュージアム」では、体験型・ゲーム型展示を楽しむ子供の姿も目立った。

同まつりは、地域住民に感謝を伝えるとともにコミュニケーションを深める目的で、1982年から開催している。コロナ期間の中止を経て、2024年は5年ぶりに2日間のフル開催となり、今年は第40回の節目となった。

メイン会場のイベントステージやグラウンドでは、子供に人気のヒーローショーや横浜F・マリノスのコーチによる「サッカー教室」、マリノスのオフィシャルチアリーダーズによる「トリコロールマーメイズパフォーマンス」などが行われた。

物販コーナーでは「日清さらっと軽~いオリーブオイル350g」などを特別価格で販売し、グループ会社の日清商事、ピエトロ、大東カカオなども関連商品を販売した。今年からPayPayでの決済を可能にし、混雑の緩和を図った。キッチンカーでは「ボスコ エクストラバージンオリーブオイル」を使ったピザや「日清キャノーラ油」で調理したステーキやから揚げが販売された。

手作りドレッシングを親子で作る「ワークショップ」
手作りドレッシングを親子で作る「ワークショップ」

抽選制の企画では、手作りドレッシングを親子で作る「ワークショップ」では、食用油に関するクイズが出題された後、好きな油や調味料を選んでドレッシング作りに挑戦した。

◆「オリーブオイル講座」で選び方のポイント説明、EVかこだわりキーワードがあるか

同じく抽選制の「食用油講座」は、4月20日に「オリーブオイル講座」が開かれた。オリーブ油の健康に良いとされている理由として、主成分がオレイン酸であること、ポリフェノールやビタミンEなどの抗酸化物質を含むことが紹介された。オリーブ油の選び方のポイントも説明し、「さまざまなオリーブ油が売場に並んでいる。この講座をきっかけに明日から選ぶのが楽しみになってほしい」と呼びかけた。

商品を見るポイントとして、1つはラベルにエクストラバージン(EV)と書いているかどうか、2つ目に、商品のこだわりキーワードとして早摘みやグリーン、フルーティなどの表記があるかを挙げた。EVはオリーブ果実を搾ったそのままの風味でバリエーションが豊富で、ピュアオリーブ油は軽い風味でくせが少ないという特徴について説明した。オリーブ油の製造工程とグレード分けについて解説した上で、「EVよりピュアオリーブ油が劣っているのではなく、どちらもいいところがある」と話した。

EVの香りや味を見分けるポイントも解説した。香りとタイプの違いとして、青々しい果実の香りがベースのグリーンと、熟した甘い果実の香りがベースのライプがあり、商品例としてグリーンは「BOSCO」を、ライプは「日清やさし~く香るEVオリーブオイル」を挙げた。

商品のこだわりキーワードについて、「BOSCO」は「早摘みグリーンオリーブ」、「酸素にふれない独自製法」など、「日清やさし~く香るEVオリーブオイル」は「果実のフルーティな香り」、「クセがない」など、「TOSCANO」は「青々とした新鮮なフルーティさが強いトスカーナ産のオリーブ」などと表記されていることを紹介した。

オリーブ油の楽しみ方として、EVは生食を推奨し、ピュアタイプは、炒め物や揚げ物などの加熱料理に推奨した。(次面に続く)

◆スタッフ初めて公募、川崎市の物流センターへ出荷機能移管で待機時間に劇的効果

川邊修執行役員横浜磯子事業場長
川邊修執行役員横浜磯子事業場長

川邊修執行役員横浜磯子事業場長は春まつりについて、「安全に楽しんでもらいたいと強く思っている。当社のことや、油のことをいろいろと知ってもらいたい。『あぶらミュージアム』はリニューアル後、地域の人が初めて見る場となり、楽しみながら学んでもらいたい」と述べた。また、「区役所、警察署、消防署なども参加してもらう。消防署からは油を使っている最中の火災や火傷は意外と多いと聞いており、コラボレーションによる啓発活動で予防できればという話もしている」と地域との連携予定について語った。

2月からリニューアルした「あぶらミュージアム」については、「見て、さわって、楽しんで学んでもらえる施設で、子どもを意識してゲーム感覚で楽しめるようになっている。リニューアルオープン以来、これだけ多くの人、特に子供が訪れるのは初めてなので、どのような反応をしてもらえるか楽しみだ」と期待した。

今回、コミュニケーションを深めることを目的に、初めてスタッフを本社や横浜磯子事業場、東京支店の社員などから公募したという。運営スタッフを除き、2日間で約50人が参加したという。「コロナの時は社員同士のコミュニケーションがなかなか取れなかった。生産や研究開発部門からも参加しており、本社の社員と交流できている。朝礼では、来場者に楽しんでもらうために、こちらも楽しみながら仕事をしようと社員に伝えた」と述べる。

なお、横浜磯子工場では物流諸問題に対応するため、川崎市東扇島の物流センターに借りた倉庫へ同工場で製造した製品を運び、出荷機能を移管している。2024年7月からフル稼働しているという。東扇島のセンターは荷物を積み下ろしする出荷バースも広いため、「トラックの待機時間が劇的に変わった」と効果の大きさを語る。

〈大豆油糧日報 4月22日付〉

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昭和33年(1958年)1月
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