都内で食品の業務用専門展 アイリス・業務用米に本格参入、農研機構・低アミ業務用新品種、USAライス・「カルローズSUSHI」
〈アイリスフーズ(株)〉
CVSからの引き合いが急増している業務用もちや、もち麦・十六穀米などのブレンド商品を中心に展示。
同社は業務用米・業務用もちを扱う専門部署を新設する予定で、「従来から業務用米はやっていたが、数量はそこまで大きくなかった。外食、弁当関係など中食を中心に営業活動を展開し、数量を拡大していきたい」(担当者)。
現状は5kg袋・10kg袋からフレコンで500kgまで対応しており、ブレンド米が中心となる。「パックご飯や炊飯器などでブレンドの食味面などを研究する部署があるので、その知見を活かし、良食味米を提案していければ」とする。
また、業務用もちでは新たに「しゃぶしゃぶもち」を提案。取扱うメーカーが少ないという優位性を活かして営業を展開していく。「もちは厚さや大きさ、搗き回数をお客様のニーズに合わせて変えられるのが大きな強み。やはり秋冬と比べるとこの時期は家庭用の伸びが良くないので、春夏は業務用、秋冬は家庭用・業務用に注力していく」。
「しゃぶしゃぶもち」
〈農研機構〉
ミルキークイーンの“孫”にあたる低アミロース業務用多収品種の試食を実施。この新品種は、ミルキークイーンにそれぞれ別の多収品種を2度交配し、食味はミルキークイーンと「ほぼ同等」(担当者)、栽培適地は西日本。低アミロースで、短稈のため耐倒伏性が高く、現在の単収は10aあたり700kg程度。「10年ほど前から研究を開始し、5年前から栽培試験を続けてきた。上手くいけば来年から再来年のうちには一般作付に踏み切れる」。
また、今夏を目処に、西日本向け業務用多収品種をもう1品種発表する予定だ。こちらは低アミロースではないものの、先述の品種よりもさらに多収で大粒(約24g)な点が特長。「あきだわらの血を継いでいる」とのことで、今年中には種子の販売を開始し、来年から本格栽培がスタートする。
〈USAライス連合会〉
「SUSHI カルローズ ニュースタイル」をテーマに、カルローズと洋風の酢を組み合わせた「SUSHI」を提案した。「いわゆる“寿司”ではなく“SUSHI”として、今までの伝統に囚われない新しいライスメニューが狙いだ」(担当者)。
使用する酢は紅いも酢やシェリー酢、トマト酢など、これまでごはんに使われてこなかったもの。「これまでカルローズを知っているが興味を持っていなかった、という方々が足を止めている。惣菜関係のほか、いなりあげ屋など意外なところからも話が来ている」。また、千田みずほ(株)の協力によるシンプルなシャリ玉「カルローズ・シャリ」も展示、来場者からは好評を博していた。
今年の「カルローズ料理コンテスト2018」でも、「SUSHI カルローズ ニュースタイル」をテーマに、カルローズと酢のライスメニューを募集する予定。
カルローズ使用メニュー「紅いも酢とビーツの赤いいなりSUSHI」
カルローズ使用メニュー「シェリー酢仕立ての生ハムロール野菜SUSHI」
〈米麦日報 2018年4月17日付より〉
【関連記事】
・米事業 2018年からが正念場/アイリスフーズ山田次郎社長
・「福島県南相馬産」明記の無菌包装米飯発売=アイリス
・くまのプーさんとコラボした切り餅を全国発売/アイリスフーズ
・機能性農産物使った弁当に内臓脂肪減や糖代謝改善の効果/農研機構
・店頭でのカルローズ試験販売結果を公表=ヒライHD