大阪・ライフ「鶴見今津北店」、部門横断で即食を充実 冷食拡充、徳島の鮮魚も

競合店にない対面の鮮魚で差別化
ライフコーポレーションは4月25日、大阪市鶴見区にSM(食品スーパー)「鶴見今津北店」をオープンした。鶴見区内では3店目の出店となる。JR徳庵駅から西へ約600mに位置しており、ニューファミリー層を中心に人口は増加傾向である一方、高齢者の割合も高く、幅広い品ぞろえで地域一番店を目指す。年商は17億円を見込む。

同店の周囲には学校も多く、1km圏内には小学校が8校、幼稚園・保育所が13校存在。3~4人世帯の家族の割合が多いのも特徴となっている。売り場面積1500㎡規模の店としては珍しく、リーチイン扉15台を用意し冷凍食品270SKUを展開。このほかにも惣菜売り場では、商品本部が農・水・畜のバイヤーを集めて横断的に商品を展開し、簡便・即食系の品ぞろえを充実させている。

水産売り場でも焼くだけで食べられるオリジナルのムニエルを置いているほか、煮魚・焼魚も最大25アイテムそろえ、即食ニーズに対応する。また、周囲の競合店にはない対面コーナーで、徳島市場から取り寄せた鮮魚を取り扱い、差別化を図っている。

同日開かれた記者会見で、岩崎高治社長は、「(前期実績は増収減益となり)人件費などのコストを吸収しきれなかったが、下期だけだと過去最高益を出しており、既存店売り上げや客数も伸びている」と話した。

ライフコーポレーション 岩崎高治社長

ライフコーポレーション 岩崎高治社長

今期から4年間の第6次中計がスタートしており、最終年度には売上高8000億円、経常利益200億円を目標に掲げる。今期は、これまで抑えてきた近畿圏の店舗の改装を積極的に行うほか、東西で10店の新店も計画している。中計の4年間で200億円を投資し、近畿圏で20店、首都圏で30店の50店をメドに出店を進める。大型店の出店のほか、ドミナントの穴を埋める売場面積100坪程度の小型店も検討しているという。また、人手不足に対応するため、正社員採用を積極的に行っていくほか、パート・アルバイトの時給も引き上げる。

〈食品産業新聞 2018年5月28日付より〉

【関連記事】
・〈新春インタビュー2018〉ライフコーポレーション代表取締役社長・岩崎高治氏 人への投資で働きやすい職場に
・ドラッグストアの拡大続く “食と健康”市場創造でスーパー・コンビニを猛追
・ファミリーマート、食品スーパー内に全国初の出店/近商ストア 奈良・西大寺店
・ダイエー、40店で「フードドライブ」 家庭で消費されない食品を回収、食品ロス削減へ