味の素冷凍食品、「ギョーザ」大改良 第2の定番に「しょうがギョーザ」

味の素冷凍食品は4日、2018年秋季新製品を発表した。家庭用では看板商品の「ギョーザ」を大幅改良する。ギョーザの新製品2品も加えて購買者層と利用機会の拡大を図る。また唐揚げは「味からっ(AJIKARA)」としてブランディングし、現行品に加え、人気の高まっている鶏むね肉を使用した新製品を発売する。主力カテゴリーであるギョーザと唐揚げの市場拡大を図る狙いだ。業務用ではカット済みケーキやマルチ調理対応など厨房の課題解決に焦点を当てた新商品をそろえた。家庭用と連動した、餃子の新製品も発売する。

当季家庭用では新製品4品、リニューアル品11品(パッケージリニューアル含む)を、8月12日から全国発売する。

「ギョーザ」(12個入り)は具と皮の黄金バランスを追求し、具の量はそのままに皮を薄くした。使用原料は野菜に加えて肉も国産に変更。焼き上がり時の羽根も改良した。商品価値を高め、それに見合った価格設定にする。「もちもち厚皮 水餃子」(12個入り)も国産の肉・野菜にリニューアルする。

同社によれば、過去3年間のギョーザ購入経験者は25%に過ぎないという。さらに伸びる余地が十分あると見て、定番の改良に加え、味と内容量の違う次の2品を新発売する。

「しょうがギョーザ」(12個入り)はニンニク不使用で、生姜をきかせた飽きのこない味わいが特徴。ニンニク不使用なので食場面を選ばず、同社調べでは女性からの支持が高いという。もう一つの定番に育てたい考えだ。

「みんなわいわいギョーザ」はファミリー向けの36個入り商品。油・水なしの羽根つきギョーザをトレーなしの大袋入りにした。1個の重量はギョーザよりも1g少ない22g。子育て世帯の食卓のメーンのおかずという利用場面を想定した。

ギョーザは新商品発売にあわせて、新テレビ広告を放映する。動画サイトのウェブ広告や、今年もギョーザステーションなどの体感型プロモーションを実施する。サントリーとのコラボ販促第2弾や「つづきは売り場でキャンペーン」のよしもとコラボ第3弾も展開。これらプロモーションで売場への誘引とSNSを通じた情報拡散の循環を狙う。

味の素冷凍食品「味からっ やわらか若鶏から揚げ〈じゅわん鶏もも〉」「同〈ふっくら鶏むね〉」

〈唐揚げブランド「味からっ」 鶏むね肉製品を追加〉
唐揚げは現行の「やわらか若鶏から揚げボリュームパック」を「味からっ」とブランディングして「味からっ やわらか若鶏から揚げ〈じゅわん鶏もも〉」(275g)にリニューアル。加えて“味からっ”ブランド新製品「同〈ふっくら鶏むね〉」(300g)を発売する。

“味からっ”は独自の漬け込み技術による肉のやわらかさと、独自配合の“黄金スパイス”を特徴として打ち出す。新製品〈ふっくら鶏むね〉は酵素の力と漬け込み技術によって、パサつきを抑えふっくらやわらかな食感。特製うま塩だれに漬け込み、生姜と山椒のスパイスで仕上げた。“味からっ”でもテレビCM、サントリーのハイボールと「ハイ&カラ」コラボ販促を行う。

〈業務用は簡便・時短 カット済みケーキなど〉
業務用は新製品14品、リニューアル品5品を、8月21日(一部除く)に全国発売。

カット済みケーキに季節のこだわり素材を使用した2品を追加する。「カット済みケーキ安納芋(鹿児島県種子島産安納芋使用)」「同りんご(青森県弘前産ふじりんご果汁使用)」の2品。カット済みケーキは合計9品となる。発売から1年で急成長しており、今期はケーキ類売上の5%を占める見込みだ。

昨秋発売の「ガツうま!チャーハン」と同様、炊飯ジャーで長時間保温できる「オムライスベースライス」を発売。冷蔵解凍にも対応させた。マルチ調理(同社で4種以上の調理に対応することと定義)の揚げ物や、揚げ時間1分半のチキンカツなど、「簡便・時短オペレーション」の製品を多数そろえた。

〈冷食日報 2018年7月5日付より〉

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