今年の「ブラックニッカ」目標は6年連続過去最高更新の380万c/s、「リッチブレンド」から初の数量限定品も

アサヒビール 奥田大作部長(左)、ニッカウヰスキー 佐久間正チーフブレンダー(右)
アサヒビールは24日、「ブラックニッカ」販売戦略発表会と数量限定品説明会を都内で開催。同社マーケティング第三部長奥田大作氏が概略以下のように説明した。

奥田氏=国産ウイスキー市場の伸長が続く中、当社は昨年3月・5月・11月に、3つの数量限定品を発売し、異なる切り口でウイスキーの魅力を発信。いずれも若年層の売上構成比が高く、ウイスキーの新たなユーザーを獲得できた。

「ブラックニッカ」ブランド全体でも、前年比12%増の360万c/sと、5年連続過去最高売上を更新。今年も「ウイスキーっておもしろい」をキーに販促を行い、前年比6%増の380万c/sで6年連続過去最高更新を目指す。今年4月には北海道限定で「ブラックニッカハイボール香る夜」を発売し、一週間で20万本を売り上げた。父の日に向けては、「ブラックニッカ」ブランド横断で、ジョッキやタンブラー付き商品を発売。また、業務用では5000店の料飲店から「家飲み」を推進する「ハイボールフェア」を実施する。「ハイボール」注文客がLINE で応募すると、当選者3万人に「ブラックニッカ クリア」(180ml)を進呈。

「樽詰めハイボール」も1~3月は30%増と大きく伸長した。「フリージングハイボール」展開店も昨年末の9000軒から、年内10,000軒まで拡大するほか、今年3年目となる「ブラックニッカ」公式バーも6月にオープンする予定。また、フォロワー40万人超を有する公式ツイッターで紹介された「ブラックニッカ」ブランドのレシピ本「ニッカウヰスキー アレンジレシピ ~ブラックニッカでつくる92品~」(128p/1,000円)も5月23日、ワニブックスから発売する。

〈「ブラックニッカ リッチブレンド」から初の数量限定品「エクストラシェリー」〉
今年も「ブラックニッカ」ブランドから数量限定商品を2品発売する。第一弾は5月29日で、「ブラックニッカ リッチブレンド」から発売する初の数量限定商品「ブラックニッカ リッチブレンド エクストラシェリー」(参考小売価格2,000円・税別)。販売予定数量は11,000c/s。第二弾は秋に予定する。

「ブラックニッカ リッチブレンド エクストラシェリー」

「ブラックニッカ リッチブレンド エクストラシェリー」

当社の調査によると、「ブラックニッカ クリア」の「スッキリ」「キレ」で4割のユーザーニーズをカバーするが、「リッチブレンド」の持つ「甘さ・フルーティ」「味わい・コク」を求めるユーザーも約3割存在することがわかった。「リッチブレンド」の伸び代は大きい。実際、「リッチブレンド」は、2013年の発売以来4年連続で伸張。昨年は前年比17%増の16.5万c/sを売り上げた。

ニッカウヰスキーチーフブレンダ―佐久間正氏は、「限定品は“リッチブレンド”の特長であるシェリー樽原酒由来の甘く芳醇なコクを際立たせた。りんごやはちみつ、シェリー由来のドライフルーツやチョコレートなどが感じられる。さらに熟成を重ねた宮城峡モルトらしいフルーティで濃厚な香りに仕上がった」。

同じ「ブラックニッカ」ブランドから、さまざまな個性を持つアイテムを展開することで、ブランド全体の認知拡大と購入率アップを目指す。

また、ウイスキー需要が高まる父の日にむけては、「リッチブレンド」(瓶700ml)で、ウイスキーの香りを楽しむのに最適な形状のオリジナルグラス「香りに出逢うグラス」をセットした「ブラックニッカ リッチブレンド 香りに出逢うグラスセット」(2,300円)を発売。また、「ブラックニッカ」3アイテムでは、「クリア」に「オリジナルミニジョッキ」、「リッチブレンド」「ディープブレンド」に、オリジナルタンブラーを内封したセットを販売する。

〈酒類飲料日報 2018年4月25日付より〉

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