日本ハム冷凍食品4~12月業績は5%増収、NB2ケタ増もPBが苦戦

日本ハム冷凍食品・鶴田道太社長
〈利益面では将来を見据えた営業人員増・物流費上昇で減益〉
日本ハム冷凍食品は4月27日、東京・大崎の本社で、専門紙向けの記者会見を開催し、鶴田道太社長らが足元の業績等について説明した。

17年4~12月の売上高はNB商品が2ケタ増と好調だったが、PB商品がマイナスで、全体では前年比5%増と増収で着地した。利益面では、将来を見据えて営業人員を増員したほか、物流費増もあったため減益となった。また、1月以降も似たような推移となっているという。NBのカテゴリー別では、弁当品17%増、中華おかず10%増、惣菜13%増といずれも好調に推移。

弁当品では、17年春発売の「若鶏からあげ チキチキボーン味」(※今春商品名を変更して刷新)、カップ入り「エビチリ」が貢献。既存品でも「黒豚やわらかひとくちかつ」「お肉で巻いたチーズ」「たれづけ竜田揚げ」といった商品が好調だった。

中華おかずでは、主力の「中華の鉄人 陳建一 国産豚の四川焼売」は、増量キャンペーンを実施したこともあり好調、また「同 小籠包」も伸長した。ただ、「秋に中華おかずの新商品を出さなかったこともあり下期は鈍化している」という。

惣菜は17年春に新たに投入したハンバーグ「焼の匠」シリーズ、17年秋の「若鶏ももからあげチキチキボーン味450g」が貢献しているという。

PB・留型は「新しい商品の導入が計画通りいかなかったことで苦戦した」という。

今春の新商品では、同社として初めて発売した炒飯「チキチキボーン味 炒飯」は、好調なスタートを切っているが、高い目標を掲げていたため、目標までは至っていないという。一方、おつまみを意図した商品「じゃがベーコン」「旨辛マヨビーフ」は、おつまみコーナーを作る小売店も多くあり、予想以上に配荷が進み好調。ほか、「若鶏塩竜田揚げ」、カップ入り「麻婆茄子」、カップ入り「豚肉野菜巻き」といった商品も好調に推移。

リニューアル・商品名変更した「お弁当フライドチキン チキチキボーン味」も非常に好調だという。

なお、金額ベースでの売れ筋トップ5は〈1〉中華の鉄人 陳建一 国産豚の四川焼売〈2〉黒豚やわらかひとくちかつ〈3〉若鶏ももからあげ280g〈4〉若鶏ももからあげチキチキボーン味450g〈5〉エビチリ――の順だという。

また、アレルゲン対応商品「みんなの食卓」シリーズは、展示会でも小売企業トップから注目され、売場が拡がった。数を追う商品ではないものの、問い合わせや消費者からの感謝の言葉も多く、引き続きニーズに応えたいという。リーチインケースに貼るPOP シール等を制作し、認知度拡大も図る。

〈人気アニメ「One Piece」コラボ期間限定パッケージを4品〉
足元でのトピックとして、5月31日まで、人気マンガ・アニメ「One Piece」とのコラボキャンペーンを日本ハムグループ全体として実施しているが、それとは別に、「One Piece」のキャラクターを入れたコラボパッケージを▽たれづけ竜田揚げ▽お肉で巻いたチーズ▽焼の匠 ハンバーグステーキ 和風オニオンソース▽同赤ワイン仕立てのデミグラスソース――の4品で期間限定投入し、順次切り替える。さらなる認知向上・商品育成を図る試みだという。

「お肉で巻いたチーズ」One Pieceコラボパッケージ

「お肉で巻いたチーズ」One Pieceコラボパッケージ

〈2ケタ増の成長に向け人員強化、新カテゴリーに挑戦も=鶴田社長〉
鶴田社長は18年度の抱負として「前年比1ケタ増ではなく2ケタ増以上の成長を目指しており、そのために拠点・人員に先行投資している。今年度あたりからは効果が出てくるのではないか。また、商品面でも新カテゴリーにチャレンジしないと大きな拡大は難しい。そのあたりも考え、トータルで2ケタ増をしっかり果たしたい」など述べた。

〈冷食日報 2018年5月7日付より〉

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